動物病院での犬の歯磨き(歯石取り)料金は平均34,000円

動物病院
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更新日:2023年03月28日

気になる愛犬の歯の汚れ。
動物病院で歯磨きを依頼すると料金はいくらかかるんだろう?と調べているのではないでしょうか?
まず、動物病院で歯磨きをしてもらうということは、「歯石取り」という形になります。

病院や犬の体重によって異なりますが、歯石取りをする場合の料金は平均34,000円が相場となります
費用がかかるだけでなく、汚れがひどい場合は全身麻酔をかけて処置をすることになり、愛犬に負担をかけてしまうことになります。
愛犬の健康のためにも自宅での日々のケアがとても重要になってきます。

本日は実際に歯磨きが大嫌いなカニンヘンダックスフンドを飼っていた筆者の経験も踏まえ歯磨きの重要さを紹介したいと思います。

病院での歯石取りの料金は平均34,000円

動物病院で歯磨きを依頼するということは、「歯石取り(歯石除去)」という形になります。病院での歯石取りには麻酔をして行うものと麻酔をせずに行う手段があり、それにより費用が変わります。

今回は、麻酔をして歯石取りをする場合の料金を調べてみました。
筆者調べによると、麻酔ありの歯石取りの料金は平均34,000かかります。

費用の目安として、公益社団法人日本獣医師会が公表した「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査結果(令和3年度)」をもとに算出してみました。

歯石取りの料金例

区分  金額(中央値) 
  初診料   1,500円
  血液検査   6,250円
  レントゲン   4,000円
  全身麻酔   11,250円
  歯石取り   11,250円
  合計   34,250円
あくまで基本的な費用の平均となります。
下記は歯石取りを行っている動物病院の料金一例です。

参考:各病院の料金一例

あいペットクリニック稲毛獣医科    
 →30,000円~50,000円 ※軽度の歯周病

たがわ動物クリニック
 →17,000円~27,000 

あいペットクリニック
 →20,000円  

つむら動物病院
 →55,000円 ※軽度の歯周病(5kg以下)

こにし動物クリニック

 →44,920円 ※体重5Kg以下

ライフ動物病院
 →25,300円 ※体重10kg以下

※2023年3月27日現在

以上の病院の平均価格も34,000円前後となっています。 

全身麻酔のもとでの歯石取りは、事前の検査や麻酔の費用もかかるので1回の処置でも高額になり、体重が重い場合や症状が進行している場合は10万円を超えることもあります

さらに、健康状態や症状によって追加費用がかかることがありますので注意が必要です。

【追加費用がかかるケース】
 
ノミ、ダニ予防薬を投与していない
 ②抜歯が必要な場合
 ③血液検査以外の検査費用
 ④持病がある場合
 ⑤入院が必要な場合
 ⑥同時に別の治療が必要な場合

上記の料金を参考に、かかりつけの動物病院に確認することをおすすめします。
 

治療の一環として行う歯石取りはペット保険の対象になる

症状がない場合や美容目的の歯石取りは保険の対象となりませんが、保険会社によっては治療の一環として行う歯石取りは保険の対象となるようです。
詳しくは、加入しているペット保険会社のホームページを確認してみてください。

成犬の約80%が歯周病、歯周病予備軍

アニコム損害保険株式会社の調査によると日本では成犬の約80%の犬が歯周病、歯周病予備軍といわれています。
3歳以上の犬の80%以上に歯垢の沈着・歯石が確認され、飼い主が気付いていない歯周病の予備軍が多いようです。

多くの犬にとって身近な病気であるといえます。
歯周病にならないために口内環境をきれいに保つことが大切です。

犬の歯周病が飼い主にうつる可能性もある

犬や猫が歯周病になった場合、歯周病の菌は飼い主にもうつる可能性があります。
実際に人間とペットの歯周病菌を調べたところ、同じ菌が検出された事例があるようです。
反対に人間からペットにもうつる可能性がありますので注意が必要です。
歯周病は歯科疾患の中でもうつりやすいため、うつしあわないためにも日頃から丁寧なケアを心掛けましょう。

ペットの歯磨きを怠り、全身麻酔で歯石取りをしたら28,500円もかかった!

筆者はカニンヘンダックスフンドを飼っていましたが、口を触られることをすごく嫌がっていたのでかわいそうになってしまい、なかなか歯磨きをできない状態でした。日を改め何度もトライしようとしましたが、挙句の果てには歯ブラシを見ただけで逃げ出すようになってしまいました。

ついつい歯磨きは後回しになり、結果そのまま放置をしてしまい、その結果、動物病院で全身麻酔のもと歯石取りをすることになりました。

全身麻酔のもと歯石取りを行ったので28,500円の費用がかかり、なにより、愛するペットに大きな負担をかけてしまい大変後悔しました。

年齢や犬種によっては全身麻酔によるリスクは高く、病院での歯石取りは何度も行えるものではありません。そこで自宅での日々の歯磨きがとても重要になると感じました。
 

自宅でペットの歯磨きをすることができるのか

犬の歯の汚れは人間のように歯磨きで除去することはできるのでしょうか?
結論、歯垢とよばれる状態であれば可能です。
ただし歯垢を放置し、歯石になり固まってしまうと自宅での通常の歯磨きでは磨いてもとれず、自宅で除去するのは難しくなってしまいます。

筆者の場合は、先述した通り最終的には病院へ依頼しないと歯の汚れが取れない状況まで悪化してしまいました。
こうならないためにも、小さい頃からスキンシップを取り、犬が口を触られることに慣らす下記の3つのステップが大切です。

歯磨きの3つのステップ

①小さいころからスキンシップの一環として口を触る
ガーゼを指に巻き付け歯を触る
犬用の歯ブラシや専用ジェルを使用し歯を磨く
いきなり犬用の歯ブラシを使用してしまうと怖がってしまい、それ以降、口を触らしてくれなくなる可能性もあるので要注意です。また、犬用の歯磨き専用ジェルなどの歯磨きグッズを活用すると歯磨きがしやすくなります。

犬の歯磨きグッズは動物病院、ペットショップ、ホームセンター等で気軽に手に入れることができます。

おススメの歯磨きグッズ

初心者でも簡単に使うことができる歯磨きグッズを4つ紹介します。

ビバテック シグワン 犬・猫 ハミガキサプリ

・無味無臭なので飲み水に加えても大丈夫です。
・天然成分のみを使用しており、ガーゼにしみこませ直接歯を磨くこともできます。

ビバテック シグワン 小型犬用歯ブラシ

360度全面が毛になっており犬の口内でも安全に使えます。
・極細毛で汚れを除去し、歯茎のマッサージにもなります。
上記2点の商品は、セゾンカードの永久不滅ポイントで購入することも可能です。
詳細はSTOREE SAISONのページをご覧ください。

PETKISS歯みがきシート無香料

・指に巻いて使うことができます。
・シートでお口を触られることに慣らしていきましょう。
ひとつのグッズだけではなく、歯磨きサプリと犬用歯ブラシを組み合わせるなど上手にグッズを使いこなしましょう。

PETKISS ワンちゃんの歯みがきおもちゃ 超小型犬用

口を触ることができない場合は、遊びながら歯磨きができる歯磨きおもちゃも活用してみましょう。おもちゃを嚙むことによって、おもちゃが歯垢をからめとることが期待できます。

また、唾液の分泌が促され、多くの唾液が分泌されることで歯垢を洗い流すことができるとも言われています。
こちらの商品はゴム素材でできているため、水洗いすることができ衛生的です。

歯磨き教室の活用もおすすめ

 それでも自宅でうまくケアができない場合は歯磨き教室を活用することもおすすめです。
筆者は動物病院で歯石取りをしてもらった後に、歯磨きの仕方を獣医師さんに習いました。

一般社団法人日本ペット歯みがき普及協会など、日本全国各地域で積極的にペットの歯磨き推進活動をすすめている団体もあり、獣医師やしつけトレーナーなどプロから歯の磨き方やスキンシップの方法を学ぶことができます。
飼い主が歯磨きをすることに抵抗を感じてしまうと犬にも伝わってしまいます。
歯磨きを「億劫なもの」「大変なもの」とならないように、楽しく愛犬とスキンシップをとりながら日々の習慣として歯磨きをしていきましょう。

まとめ

・動物病院でで歯石取り(麻酔あり)をする料金は34,000
・取り返しのつかなくなる前に自宅でできるケアを
・自宅で歯磨きができない場合は、放置するのではなく歯磨き教室などの活用を!
 動物病院で歯石取りを依頼する場合は高額になるだけではなく犬の身体の負担も大変重いものとなります。
病院で歯石取りをしたからといってそこで終了ではありません!きれいな状態をキープすることがとても大切です。動物病院へ依頼しなくてもいいように自宅での歯磨き習慣をつけましょう。

しかし、いきなり自宅で完璧に歯磨きをすることはハードルが高く感じられるでしょう。
ゆっくりでもいいので、ペットの様子を見ながら少しずつステップアップし楽しく健康的な歯磨きライフを送りましょう!

この記事の筆者:Pet de SAISON編集部
ペットに関するお役立ち情報を更新していきます。