これを読めば分かる!ペット保険の加入率は推計14.9%!

ペット保険
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更新日:2022年03月22日
ペット先進国と言われる欧州ではペット保険加入率が50%を超える国もありますが、日本におけるペット保険の加入率は20213月時点で推計14.9%(10人に12人)が加入をしております。 

 近年、日本におけるペット保険の加入者数は急激に増えてきました。

なぜならば、

コロナ禍においてお家時間が増えたことでペットと触れ合う時間が増えたことでペットの気になる行動に気が付く人が増えたことやペットを新しく迎い入れる人が増えたこと
・飼い主のニーズに合わせたペット保険の商品が増え、ネット申し込みが便利になってきたことが主な要因です。

人が加入をする保険の世界では「日本人は保険好き」とも言われており、ペット保険が進化をする中で加入率はさらに上昇してくると考えられます。

筆者は過去にラブラドールレトリーバーも飼っていましたが、ある日突然、5歳で「癌」になってしまい、手術や入院、通院を入れ、100万円を超える金額がかかってしまったことがあります。若いので病気はしないだろうと油断しておりました。この時ほど「保険に入っておけばよかった」と感じた瞬間はありません。

今回は、クレディセゾンでペット事業を担当し、生後11か月のミニチュアシュナウザーを飼っている筆者が独自にペット保険の加入率を調査した結果や加入者が増えてきた理由について解説をさせていただきたいと思います。

1.ペット保険の加入率は推計14.9%!(10人に1~2人が加入)

ペット保険契約件数 約239万件(①) ÷ 犬猫飼育頭数 約1,600万頭
ペット保険加入率 14.9%(推計)

20213月時点におけるペット保険の加入率は14.9%であると推計いたしました。但し、ペット保険は犬猫以外にウサギやハムスターなども加入をすることができますので、実際の加入率は14.9%より若干低いと考えられますが、おおよそ10人に12人が加入しているのではないかと思います

 ペット保険契約件数 約239万件の根拠
日本国内におけるペット保険の加入をしている契約者数について、筆者独自の方法で推計いたしました。筆者の調べによると、ペット保険を提供している保険会社は国内に16社あり、16社が公表をしている契約件数の集計および未公表の場合は推計することで算出いたしました。その結果、国内のペット保険契約者数は約239万件であると推計いたしました。
◆表1 全16社データ *2021年3月時点
No
会社名
形態
収入保険料
年間平均保険料
契約件数
1
アニコム損保
損害保険
43,486百万円
47,171円
921,873件
2
アイペット
損害保険
22,412百万円
36,028円
622,069件
3
楽天ペット保険
少額短期保険
6,551百万円
41,761円
156,866件
4
ペットメディカルサポート
少額短期保険
3,829百万円
29,282円
130,759件
5
SBIプリズム
少額短期保険
3,294百万円
34,268円
96,122件
6
FPC
少額短期保険
2,414百万円
22,773円
105,999件
7
ペット&ファミリー
損害保険
7,465百万円
40,314円
185.172件
8
日本ペット少額短期保険
少額短期保険
949百万円
23,540件
9
ペッツベスト
少額短期保険
820百万円
20,340件
10
イーペット
少額短期保険
137百万円
3,398件
11
イオン少額短期
少額短期保険
32百万円
794件
12
つばき少額短期保険
少額短期保険
21百万円
521件
13
リトルファミリー
少額短期保険
0百万円
0件
14
アクサダイレクト
損害保険
2,993百万円
74,242件
15
au損保
損害保険
1,496百万円
37,008件
16
SBIいきいき
少額短期保険
403百万円
9,963件
総計
96,276百万円
 
2,388,666
黄色の網掛け部分は筆者が推計をすることで算出をした数値です。こちらは以下の方法で算出しております。 

  Ⅰ.ペット保険の各社が公表をしているディスクロージャー誌や決算報告を集計
  Ⅱ. 収入保険料、契約者数を共に公表している6社(No.16)を集計し、年間平均保険料(40,314円)を算出
   ※ 参考:6社(No.16)の合計は約203万件(前年比117%/+30万件)
  Ⅲ.7社(No.713)が公表している収入保険料を年間平均保険料(40,314円)で割ることで契約件数を推計
  Ⅳ.No.14アクサダイレクトは、事業セグメントごとに実績を公表しているが、
      具体的にペット保険としては公表をしていないため、今回は「その他」の実績をペット保険として推計
  Ⅴ.No.15No.16は自動車保険や傷害保険も提供しており、ペット保険のシェアを把握する必要があるため、
    イオン少額短期保険の公表データを参考に事業全体におけるペット保険のシェアを算出
イオン少額短期保険会社におけるペット保険のシェアは「32百万円÷401百万円=約8.0%であるため、このシェア8.0%を活用し、収入保険料を推計し、Ⅲと同じ算出方法で契約件数を推計

Ⅰ~Ⅴの手法を用いて、ペット保険の契約件数は約239万件であることを推計いたしました。また、同じように計算をすることで市場規模は962億円であると推計しております。
ペット保険の基礎データ *20213月時点
 ・ペット保険契約件数 239万件(推計)
 ・ペット保険市場規模 962億円(推計)
また、筆者は犬や猫、ウサギなどペットごとに保険の加入率は大きく違うと考えております。なぜならば、日本獣医師会の調べによると大型犬は年間10.1回、小型犬では8.2回、猫は6.9回と犬は動物病院に通う回数が多いからですこのようなことから犬の方がペット保険の必要性は高いと考えられます。


しかし、本来であればここでペット別のペット保険加入率を算出したいのですが、ペット別の契約件数を公表しているペット保険会社はありません。よって、筆者の社内で行ったアンケートの結果では70%が犬の飼い主であったため、犬のシェアは70%であると仮定して計算してみました。

犬・猫 ペット保険加入率の予測
 犬 239万件×70÷700万頭= 加入率23.9%(10人に34人)
 猫 239万件×30÷900万頭= 加入率8.0%(10人に1人)

おそらく、犬の場合、10人に34猫の場合10人に1はペット保険に加入をしているのではないかと予測いたします。この数値から犬の場合、ペット保険はかなり身近な存在になってきていることが分かります。

次の章では「ペット保険加入者が増えてきた3つの理由」を解説したいと思います。

2.ペット保険加入者が増えてきた3つの理由と選ぶときのポイント

ペットを飼っている人であれば一度はペット保険を検討したことがあると思います。近年、ペット保険の加入率が上がった理由としては、数年前よりも室内犬の人気が上昇したことも要因であると考えられますが、やはりペットに対する考え方が変わったことが一番大きいと思います。

ペットを家族の一員として考える飼い主が増え、子育てのようにペットとの生活を楽しむ家族が増えたことや、国内における家族構成が変わったこと要因であると考えられます。この章ではペットの家族化以外に、筆者が考える「ペット保険加入者が増えた理由」をお伝えしたいと思います。

理由① ペットの加入年齢制限はなし!多彩なニーズに応えるペット保険

ペット保険は多彩なニーズに応えられるようになってきました。近年では、ペット医療の高度化や食事が進化し、ペットの平均寿命が上がり「ペットの高齢化」「ペットの介護」という言葉も聞こえるようになっています。

そんな中で、これまでペット保険の加入には年齢制限がありましたが、ついに、業界最大手のアニコム損保が「年齢制限がない」保険を20199月にリリースをしております。
このように、各社が飼い主のニーズに合わせた多彩な商品を開発することで加入者が増えてきております。ペットが高齢になり保険の加入を諦めていた人は以下にポイントをまとめておりますので、参考にしてみてください。

理由② 参入企業が増え、価格競争が生まれた!年間平均保険料は22,773円~47,171円!

ペット保険に限らず、参入企業が増えることで競争が生まれ、商品の価格が破壊や新しい商品が生まれることにより、消費者がより身近になることはよくあります。ペット保険業界でも、インターネットのチャネルができることで多くのペット保険会社にチャンスが生まれ、近年は競争が激化しております。 

これまで圧倒的な地位を築いていた業界大手のアニコム社に対抗をし、他社はネットを活用した低価格な商品を打ち出し、契約者数を増やしてきております。そして、20183月には楽天がペット保険に参入、2021年にはあいおいニッセイ同和損保もリトルファミリー少額短期保険を設立し参入をしてきました。

また、20184月には業界2位のアイペットが上場し、人気アイドルグループを使い広告をするなど、世の中にペット保険の「認知」があがってくる要因にもなりました。

この結果、各社の競争が活発化になることで価格競争が起こり、加入者が増えてきております。先ほどの「全16社データ *20213月時点」の6社(No.16)の年間平均保険料をご覧ください。
◆6社(No.1~6)年間平均保険料
No
会社名
形態
収入保険料
年間平均保険料
契約件数
1
アニコム損保
損害保険
43,486百万円
47,171円
921,873件
2
アイペット
損害保険
22,412百万円
36,028円
622,069件
3
楽天ペット保険
少額短期保険
6,551百万円
41,761円
156,866件
4
ペットメディカルサポート
少額短期保険
3,829百万円
29,282円
130,759件
5
SBIプリズム
少額短期保険
3,294百万円
34,268円
96,122件
6
FPC
少額短期保険
2,414百万円
22,773円
105,999件
補償内容が違うため、一概に比較をすることはできませんが、ペットの年齢が若く、最低限の保険を掛けたい場合には、No.46などの比較的若い会社の保険をお調べすることもポイントです。

理由③ コロナ禍でお家時間が増え、ペットを飼う人が増えた!

最後に加入者が大きく増加をしている理由はコロナ禍においてお家時間が増えたことですお家時間が増えたことで新しくペットを迎え入れる人が増え、ペット保険の加入者が増えているようです。

ここで新しくペットを飼う人がペット保険の選ぶ際のポイントですが、ペットショップで勧められたペット保険に何も考えずに加入をしないことです。ペット保険の知識が少ないため、とりあえず加入をしてしまう人は多いと考えます。この記事からもペット保険は16社あり、さまざまな商品があります。 

冒頭、筆者も申し上げた通り、ペットが若いうちは保険はいらないと考えておりましたが、今では経験を経てペット保険の必要性を十分に感じております

通院補償も付いた保険は高額となりますが、「手術・入院」に限定した保険であれば比較的リーズナブルな保険料です。 

大事なペットのためにも事前にペット保険についてしっかりと検討し、最適な保険を選ぶことでお金に余裕を作り、ペットのためにおもちゃやおやつを買ってあげてください。 

3.まとめ

今回、ペット保険の加入率は推計14.9%(10人に12人)となり、さらに加入数が増えている理由を述べさせていただきました。ペット保険は顧客ニーズに合わせた様々な商品が出てきており、加入は増加傾向にありますが、まだまだ10人に89人は加入をしていない状況です。 

これからは「健康診断」や「予防接種」など「未病」を意識したサービスも組み合わせた保険などが出ることで、益々ペット保険のニーズが高まるのではないかと考えます。

ペットを飼うことで人間の健康寿命を延ばすとも言われており、人の保険とセットで割引になるなど、さらにペットを飼いやすい環境が構築されることを願っております。

この記事の著者:ペット事業編集部

クレディセゾンに2002年入社。
自宅ではミニチュアシュナウザーと生活し、毎日、嚙まれてトレーニングに奮闘中。
2014年より動物病院に向けた決済サービスの営業を担当。