受けてよかった!動物病院でペットの健康診断
健康に見えるペットに、動物病院で健康診断を受けさせる必要はあるのだろうか?と気になってはいませんか?
実は健康な時こそ健康診断を受けたほうがいいんです。
なぜなら、7歳以上の犬で44%(7歳未満は18%)、7歳以上の猫で47%(7歳未満は21%)と、約半数のペットが健康診断時に異常や病気が見つかっています。
言葉で伝えることができない動物だからこそ、前もって健康診断を受けましょう。
動物病院での健康診断の内容は人間同様、血液検査やレントゲン検査などの検査を受けることができます。多くの動物病院で健康診断を実施しているので、かかりつけの動物病院に実施しているか確認してみるのもいいでしょう。
また、かかりつけ病院にて健康な時にデータを残しておくことで、異常が表れた場合に比較することができます。
今回は、ペットの健康診断の種類や料金、実際の健康診断の体験談をご紹介します。
動物の健康診断の金額や種類
動物の健康診断の金額
健康診断は多くの場合いくつかのコースが用意されているので、コースによって金額に差がでてきますが、日本獣医師会の調査によると中央値は16,250円となっています。
動物の健康診断の種類
健康診断の種類は、全身しっかり調べるものから、お手軽に受診することができるものまで様々です。ペットの状況に応じて必要なコースを受診しましょう。
■健康診断の受診内容は主に6種類
健康診断の内容は多くは以下の6種類です。プランや年齢により内容も異なるので、動物病院で内容の詳細を聞いてみましょう。
【健康診断の内容】
①血液検査
②レントゲン
③超音波
④糞便検査
⑤触診
⑥身体測定
爪切りや肛門腺絞り等のメンテナンスを検診時に行ってくれる動物病院も多くあります。
下記は健康診断を行っている病院の内容一例です。
◆ピジョン動物愛護病院どうぶつ予防検診クリニック
ネコちゃん健康診断コース |
基本健康診断コース |
血液検査/胸腹部レントゲン/腹部超音波/尿検査/爪切り |
充実健康診断コース |
血液検査/胸腹部レントゲン/腹部超音波/胸部超音波/尿検査/爪切り |
プチ健康診断コース |
血液検査/尿検査/爪切り |
ワンちゃん健康診断コース |
基本健康診断コース |
血液検査/胸腹部レントゲン/腹部超音波/尿検査/爪切り |
プチ健康診断コース |
血液検査/尿検査/爪切り |
フィラリア予防健康診断コース(3~6月) |
血液検査/胸腹部レントゲン/腹部超音波/尿検査/爪切り/フィラリア予防薬(6ヶ月分) |
◆The vet南麻布動物病院/動物健康診断センター
一般コース(全年齢) |
身体検査/血液検査 |
安心コースA(1歳~3歳) |
身体検査/尿検査/便検査/血液検査 |
安心コースB(3歳~6歳) |
身体検査/尿検査/便検査/血液検査/超音波検査/レントゲン検査 |
安心コースC(7歳以上~猫) |
身体検査/尿検査/便検査/血液検査/超音波検査/レントゲン検査/腎臓特殊血液検査/心臓特殊血液検査/内分泌血液検査 |
安心コースD(7歳以上~犬) |
身体検査/便検査/血液検査/超音波検査/レントゲン検査/腎臓特殊血液検査/心臓特殊血液検査/内分泌血液検査 |
心臓ケアコース |
身体検査/尿検査/血液検査/超音波検査/腎臓特殊血液検査/心臓特殊血液検査/血圧検査/心電図検査 |
保険適用について
動物病院における健康診断は、多くの保険会社では、健康な状態の時に受ける診断はペット保険の対象外となっています。詳しくは各保険会社に問い合わせてみると安心です。
大手3社は以下の通りとなっています。
アニコム損保
健康診断等、健康な状態で行われた検査の際に、症状が見つかった場合のその検査費用は補償対象外
ただし、検査等で判明後の傷病(症状)に対し追加で行う検査や治療で発生した追加費用については補償対象
アイペット損害保険株式会社
健康体に行われる検査、健康診断等は補償対象外
ペット&ファミリー
健康診断、症状を伴わず実施の検査は補償対象外
動物病院での健康診断の受け方
受診する健康診断のプランにより異なりますが、ペットの健康診断にかかる時間は短いものでは1時間~2時間程度のものから、長いものでは半日~1日かかり、お泊りで受診する場合もあります。
また、健康診断は予約制の場合も多いので、事前にホームページや電話で確認をしておきましょう。人間の健康診断と同様、検査前日から当日まで絶食が推進される場合もあります。
動物病院によって健康診断を受ける手順は異なりますが、下記動物病院における健康診断のおおまかな流れは以下となっております。
【健康診断の流れ】
①予約
②問診・診察
③検診
④結果説明
⑤再検査のご相談
①予約
健康診断を受診する場合は、予約が必要な場合が多いです。
動物病院によってはwebやLINEで予約ができる場合もあります。
検査内容によっては、ご飯やお水を控える必要がありますので確認してきましょう。
②問診・診察
当日は受付後、問診・診察を行います。
実際に触って異常がないか確認します。
③検診
受診するメニューに応じて血液検査や尿検査、レントゲン検査等を行います。
④結果説明
検査結果の通知は後日になる場合が多いです。
郵送、または再度来院して結果を聞くことになります。
⑤再検査のご相談
検査結果によっては再検査や精密検査が必要になることもあります。
今後の治療について獣医師と相談します。
健康診断の体験談
実際にペットを飼っており、健康診断を受診したことがある、または受診を検討している社員へインタビューを行いました。
健康診断を受けようと思ったきっかけや実際に受診したメニューを紹介します。
①うめた(2歳5ヶ月)
Q.健康診断を受けようと思ったきっかけは?
・最初は去勢前の事前検診として受診した
・それ以降は年に一回の予防接種と合わせて受診している
Q.健康診断当日の流れを教えてください
・動物病院に「健康診断・予防接種」予約の電話
・猫をキャリーバッグに入れて動物病院へ
・年齢などを伝え、体重を測って成長具合を確認
・体温測定、採血を行い終了
・後日、検査結果の紙を受け取り
Q.結果はどうでしたか?
健康的な成長で、検査結果も問題なし
Q.健康診断を受けた感想を教えてください
健康診断に問題はなかったので安心しました。
検査後、駆虫が出来ていないことを相談したところ、薬を処方していただき数日間薬を塗っていました。
「ネコが舐めてしまわないように首の後ろに塗る」など、注意しなければいけない事も獣医さんが細かく教えてくださり助かりました。
健康診断だけでなく、普段の悩みや不安点を解消できるので受診して良かったです。
②おこげ(2歳6ヶ月)・しゃもじ(2歳9ヶ月)
Q.健康診断を受けようと思ったきっかけは?
「猫は病気にかかりやすいので、年一は受診させた方がいい」と、周りの猫を飼っている人から聞いていたため
Q.受診した健康診断の種類を教えてください
「シンプルコース」で身体検査と血液検査のみ
Q.健康診断当日の流れを教えてください
・動物病院に「健康診断・予防接種」予約の電話
・格闘の末キャリーバッグで動物病院へ…!
・体重を測って成長具合を確認
・血液検査を実施
・後日結果の紙を受け取り
Q.結果はどうでしたか?
2匹とも健康。所見なし
Q.健康診断を受けた感想を教えてください
おうちに迎えて初めての健康診断でしたが、長時間病院(慣れない場所)にいたことが少しストレスだったようです。
2匹のうち1匹は、帰宅後いつにも増して甘えん坊で離れませんでした。もう1匹は半日押し入れから出てきてくれませんでした。
言葉を話さない猫には、健康診断が特に大事だと思います。しかし、連れていくことがかわいそうで、次回以降飼い主も億劫になってしまいそうです。
③つぶ(3歳)・まめ(6歳)(健康診断受診予定)
Q.健康診断を受診しようと考えたきっかけは?
・2匹のうち年上の猫がシニアの年齢(6歳)になったため
・一時おしっこの出が悪くなったため
・猫は腎臓・泌尿器系が弱いときいたことがあったため
・ワクチン接種の際に心雑音が少しするといわれたため
Q.受診予定の内容を教えてください
身体検査・血液検査・尿検査・糞便検査・感染症検査のコースを受診予定です。
健康診断の結果のわかりやすさや、実際に受診をした後の猫の様子などをみて継続するか検討します。
動物病院に慣れていないペットの場合、連れていくことがストレスになってしまう場合もあるようです。
予防接種等の時期と合わせてペットの負担を軽減してあげましょう。
また、健康診断のついでに普段気になっていることにアドバイスをもらうこともできます。若いうちから受診することで異常がないと知れることも大きな利点です。
定期的に動物病院とコミュニケーションをとることで、心雑音に関する所見を得ることができたり、おしっこの出が悪いなどペットのちょっとした変化は普段からよく観察をしているからこそ気づくことができます。
健康診断キャンペーンを利用しよう
動物病院では健康診断のキャンペーンを実施している病院が多くあります。
また、ペットの健康診断を推進する獣医師団体であるTeam HOPEは10月13日を「ペットの健康診断の日」と制定しています。(10月13日を「じゅういさん」と読むことができるため制定されています。)
これを機に、普段は意識することのないペットの健康診断を受けてみましょう!
健康診断専門の病院もあります
最近では、健康診断専門の施設を併設している動物病院や、予防医療に特化した動物病院もあり、ペットに対する健康診断の関心も高まってきています。
家族の一員であるペットの健康寿命を少しでも長く維持できるように、積極的に健康診断の受診をしましょう。
まとめ
今回は動物病院におけるペットの健康診断について紹介をさせていただきました。
健康に見えるペットでも、検査をすると異常が見つかる場合が多くあります。
若いから大丈夫、元気だから大丈夫と見た目だけで判断するのではなく、健康に見えるペットでも年に1回(年齢や状態によっては半年に1回も推進されています)は健康診断を受けるようにしましょう。
この記事の筆者:ペット事業編集部
クレディセゾン2017年入社。
相棒のカニンヘンダックスフントと共に生活をしてきました。
2022年より動物事業を担当しております。