獣医さんに見てもらえる「動物病院でのトリミング」が安心
全体の3割程度の動物病院ではトリミングも実施しています。ペットのトリミングは、トリミングサロンに通う方が多いようですが、持病を持っているペットの場合や高齢のペットの場合は動物病院でのトリミングがおすすめです。
なぜなら、ペットのトリミングと同時に体調のチェックをしてもらえますし、体に異変がある場合は獣医師の先生にすぐ見てもらえるので安心だからです。しかも、トリミング料金は動物病院の方が比較的安いと言えます。
本日はクレディセゾンでペット事業を担当している筆者が動物病院でのトリミングについてお伝えしていきます。
動物病院でトリミング営業をしているのは全体の3割程度
ペットのトリミングはトリミングサロンで行ってもらうイメージが強いですが、動物病院にトリミングサロンが併設されていることも多くありますので、トリミング営業をしていれば動物病院へトリミングをお願いすることができます。
日本獣医師会の調査によると、全国の動物病院の約3割がトリミング営業をしています。
また、インターネットで動物病院を紹介している検索サイトで調べてみると、掲載している11802施設のうち2944施設がトリミングに対応しておりますので、ぜひ、かかりつけ医や近くの動物病院がトリミング営業をしているか見てみてください。
動物病院でのトリミングの費用はトリミングサロンよりも比較的安い
動物病院併設のトリミングサロンと、トリミングサロン単体の場合、料金に違いはあるのでしょうか？結論から言えば、施術代のみで言えば動物病院に併設するトリミングサロンの方が比較的安いと考えます。下記の表をご覧ください。
◆東京都練馬区の動物病院とトリミングサロンでのシャンプーカット料金
東京都練馬区で営業をしている動物病院とトリミングサロンのトリミング施術料金を調べたところ、それぞれ10施設の平均額は動物病院が6,719円、トリミングサロンが7,652円でした。
※トイプードルのシャンプーカットコース利用の場合にて調査（2022年5月10日時点）
※診療代金やオプション料金等は含まず
ただし、上記の表はあくまでもシャンプーカットの施術代のみの金額です。動物病院ではトリミングの施術代とは別に、診療代金がかかる場合や、病気の症状が見つかった場合に処置代・薬の処方代金がかかることがあり、結果トリミングサロンよりも高額になることがありますので注意が必要です。
また、地域や動物病院によっても値段は様々なので事前にホームページや電話等で確認しておきましょう。
動物病院でトリミングをする３つのメリット
＜メリット＞
①トリミングと同時に体調チェックができる
②トリミング中に異常を発見した場合すぐ対処ができる
③持病のあるペットや高齢のペットも対応可能
①トリミングと同時に体調チェックができる
トリミングサロンが併設されている動物病院の場合、トリミング自体はトリマーが行いますが、事前に獣医師に体調チェックや健康診断をお願いすることが可能です。
その場合、トリミングの施術料とは別に診察料がかかる場合がありますので事前に確認しておくことをおすすめします。
特に犬の場合、皮膚に関する疾病は多く、「アニコム家庭どうぶつ白書2021」によると、2019年4月1日～ 2020年3月31日までの１年間のうちに1回でも保険金支払いがあった犬576,835頭のうち、皮膚の病気で保険請求があった犬の割合は全体の25.8％にも及び、犬の疾患の中で最も多い症状です。
◆犬の疾患（大分類単位）の請求割合
筆者も8歳の柴犬を飼っていますが、2歳のころ皮膚の病気にかかったことがあるため、その後は定期的に動物病院でシャンプーと爪切りをお願いしています。トリミングサロンも近くにあるのですが、獣医さんに診てもらうことの安心感があるので動物病院へお願いしています。
トリミングと同時に、定期的に皮膚の状態を確認してもらうことで病気の早期発見や予防につながると考えます。
②トリミング中に異常を発見した場合すぐ対処ができる
慣れない場所でのトリミングはペットにとってはストレスがかかることも多いです。預ける前は元気でも途中で体調が悪くなってしまうことは珍しいことではないため、もし施術中に体調の変化があった場合、動物病院に併設しているトリミングサロンであればすぐ近くに獣医さんがいるので診てもらうことができて安心です。
③持病のあるペットや高齢のペットも対応可能
持病がある場合や老犬の場合、トリミングをお断りされる場合があります。なぜなら、移動やトリミングによるストレスから持病が悪化してしまう可能性があるからです。
動物病院併設のトリミングサロンであれば獣医師が常駐しているため、何かあった場合すぐに診療してもらうことが可能です。
また、持病がある場合や高齢の場合はトリミングをする前に必ず体調チェックを受けてから施術する等の条件もありますので、こちらも事前に動物病院へ確認しましょう。
動物病院では皮膚病治療や予防をするために薬用シャンプーを使う「浴薬」の施術を行うことも多いようです。
シャンプー療法とも言われています。 薬浴は、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、膿皮症など多くの皮膚病に有効ですが、正しいやり方で、ワンちゃんに合ったシャンプーを選ばなければ、症状の改善はしません。 ライト動物病院では、獣医師と相談の上、ワンちゃんそれぞれの症状に合わせ、より効果的なシャンプーを選び、施術しています。
動物病院とトリミングサロンでのトリミングによるメリット・デメリット比較
では、動物病院でのトリミングとトリミングサロンでのトリミングはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。8歳の犬を飼っている筆者の経験から下記のように考えます。
◆動物病院とトリミングサロンでのトリミングによるメリット・デメリット比較
上記のような傾向があると言えます。
動物病院であっても、好みのカットをオーダーできる場合もあれば、施術料金がトリミングサロンの方が安い場合もありますので
事前に電話やホームページで確認しておきましょう。
動物病院でトリミングをする場合の注意点
動物病院でトリミングを利用する場合は下記のような条件、注意事項があることが多いので事前に動物病院のホームページや電話で確認しておくことをお勧めします。
＜動物病院でトリミングをお願いする場合の注意点＞
①１年以内にワクチン接種が完了していることが必要
②ノミ・ダニ予防をしていることが必要
③自分の希望通りのデザインをお願いできない場合がある
④トリミング中に症状を発見した場合、別途薬の処方料金がかかる
動物病院に行くのが困難な場合は出張サービスがおすすめ
病気や年齢により動物病院にすら連れていくのが難しい・・・でも、自分でもペットのシャンプーやメンテナンスができないという方もいるのではないでしょうか。
そんな場合は、かかりつけの動物病院に往診の相談をしてみましょう。ただし、往診の場合は被毛のカットは対応しておらず、シャンプーや爪切り等のメンテナンスのみの場合が多いです。
もしカットをお願いしたい場合は、動物病院の往診で体調チェックをしてもらい、別途出張トリミングサービスを利用することも検討してみてください。
まとめ
今回は動物病院でのトリミングについてお伝えさせていただきました。
SNSで見るような自分好みのおしゃれなカットをしたい場合はトリミングサロンにお願いするのがおすすめですが、疾患がある場合や高齢のペットの場合、定期的に獣医さんにみてもらいたい場合は動物病院に併設しているトリミングサロンに行くことをおすすめします。
ペットが長く健康に過ごせるよう定期的なメンテナンスをすることはとても大事です。安心・安全な選択肢を取ることでペットとの絆がさらに深まるでしょう。
トリミングを頑張ったペットにはご褒美をあげて、しっかり褒めてあげてくださいね。
この記事の筆者：ペット事業編集部
クレディセゾン2014年入社。
幼い頃から動物達と過ごし、現在は8歳の柴犬とコザクラインコ2羽を飼っています。
自身の体験や動物病院営業の経験を活かして、ペットに関するお役立ち情報を発信していきます。
