「桃」は犬が食べてもOK!暑い日の水分補給にも最適な果物
桃は夏の果物のイメージがありますが、実は旬の時期が長く、10月〜11月まで店頭で見ることができる「秋の味覚」でもあります。
そんな美味しい桃を、かわいい愛犬と一緒に楽しみたいと思っている飼い主さんも多いと思いますが、桃は犬が食べても大丈夫です。人間同様、犬にとっても適度な水分補給、栄養補給に役立つ果物と言えるでしょう。
しかし、糖分や水分が多く含まれている分、与えすぎるとカロリーオーバーや下痢などの症状を招くことがあります。また、桃の種には有害物質が含まれているため絶対に食べさせてはいけないなど、与え方に注意が必要な果物でもあります。
本日は、クレディセゾンのペット事業編集部の筆者が、愛犬のミニチュアダックスフントに桃を食べてもらいました。その様子について詳しくお伝えしますので、愛犬と桃を楽しみたいと考えている飼い主の方は、ぜひ参考にしてみてください。
小型犬に桃を与える際の注意点
犬に桃を与えても大丈夫ですが、
分量と与える部位には注意する必要があります。
ちなみに、今回桃を食べてくれたは、筆者が飼っているミニチュアダックフントの「ナナ」です。
◆筆者の愛犬ナナ
ナナは今年10歳を迎えた高齢の小型犬です。そこで、小型犬に桃を与える際の注意点をまとめました。
◆小型犬に桃を与える際の注意点
・一度に与える量は中玉1/4から、多くても1/2程度まで
・初めて与える場合は少量ずつ様子を見ながら
・食べやすいように細かくカットするか、すりおろしてペースト状にする
・皮と種は絶対に与えない
・缶詰などの加工品は与えない
・初めて与える場合は、食後もしばらく様子を見る
桃の皮は、消化に悪いといった点もありますが、農薬が付着している可能性も考えられますので、犬には与えない方が良いでしょう。また、
桃の種には犬にとっての有害物質が含まれるため、絶対に与えないようにしましょう。
桃の与え方
それでは、筆者の愛犬ナナに桃を与えた際の様子を詳しく説明します。
今回与えた桃について
今回ナナに与えた桃は、家の近所のスーパー「ベルク」で購入した1玉
300円の福島県産の桃です。成人男性の手のひらに収まる程度の中玉(
L)サイズです。
◆購入した桃
桃は品種が豊富で大きさも様々ですし、果肉が固いものや柔らかいものがあります。筆者の好みは果肉が固い品種ですが、今回はナナにも食べやすいように柔らかいものを選びました。
もし、果肉の固い桃を与える場合は、喉に詰まったりしないよう、カットする大きさに十分に注意してください。
まずは種と皮を除く
桃を切るにあたって、まずは犬に与えてはいけない皮と種を真っ先に取り除きました。特に種は、取り除いてもその辺に放置しておくと誤飲してしまう場合がありますので、すぐにゴミ箱などワンちゃんの届かない場所に処理しておくべきです。
1/4玉を小さくカットして与える
実は、ナナにとって桃は初挑戦となります。そこで、下記のように皮と種を除いて8等分にカットした内の2切れ分(
1/4玉)を与えました。
種の成分が付着している可能性が気になったため、
芯の部分は固い部分が残らないように深めに包丁を入れました。
◆与えた量は1/4
まずは、半分を小型犬も食べやすいサイズに細かくカットしました。
◆細かくカットした桃
すりおろしてペースト状にして与える
もう半分は、おろし器を使ってすりおろし、ペースト状にしました。
◆すりおろした桃
これらをフードボールに入れて与えてみました。
実食のようす
かなり細かくカットした桃を与えました。 フードボールを差し出して、すぐに勢い良く食べ始めましたが、途中でむせたりすることで一気に完食しました。
食べづらさはありません。
◆夢中で食べている様子
次に、すりおろした桃を与えました。こちらはペースト状なので、喉に詰まったりする心配もほとんどないため、安心して食べさせることができました。
◆すりおろした桃は一瞬で完食
小型犬にドッグフード以外のものを与える場合は、ペースト状にして与えるのがおすすめです。特に高齢犬になってくると噛む力も弱まってきますし、ペースト状であれば消化もしやすいためです。
初めて桃を食べたナナですが、随分と気に入ったようで、残りの桃を筆者が頂こうとすると一生懸命おねだりをしてきました。
翌日のトイレにも特に影響はなし!
桃を初めて食べた後、しばらく様子を見ておりましたが、特に体調や行動に変化は見られませんでした。
また、
おしっこの頻度や量が増えたといったこともなく、翌日のうんちも普段通りで、特別水分が多いということもありませんでした。
我が家のナナについては、中玉
1/4程度の量であれば特に体調に変化をもたらすことはないようです。
しかし、ワンちゃんによっては、
桃にアレルギー反応を示す可能性もあるので、下痢や嘔吐はもちろん、皮膚に変化はないか、目が充血していないかなど、注意深く観察する必要があります。これは桃に限らず、
初めて与える食べ物全てに共通することです。
筆者も、初めて与える食べ物(特に犬用に加工されていない食材)を与える際には、
必ず少量だけ与えて、翌日の便の様子も含めて、しっかり観察するようにしています。
桃は犬の水分補給に最適な果物
桃は水分量が多いので、水分補給に最適な果物です。夏はもちろん、近年では9月、10月も暑い日が続くようになったので、脱水症状気味のワンちゃんにも重宝する食材でしょう。
また、体内の水分量を調節するカリウム、疲労回復に役立つビタミンC、また食物繊維などの栄養素も含まれますので、栄養補給にも役立ちます。
◆桃に含まれる主な栄養成分
・カリウム
・ビタミンC
・ペクチン(食物繊維)
・ナイアシン
・アスパラギン酸 など
加工品の桃には注意
桃には、ゼリーやジュース、缶詰など様々な加工品がありますが、それらは砂糖が多く含まれているため、犬に与えるとカロリーオーバーで肥満につながってしまいます。
特に缶詰などは、生の桃に近い感覚で食べる方もいると思いますが、シロップ漬けにされていてかなり糖度が高いので注意が必要です。
これらの加工品を犬が食べてしまっても、直ちに異常をきたすといったことはありませんが、基本的には加工品の桃は与えないようにしましょう。
桃は犬に与えてもOK!ただし与える量と部位には注意
今回は、ミニチュアダックスフントのナナに桃を食べてもらいましたが、特に体調の変化もなく、食後2〜3日のトイレも普段通りでした。
ナナ自身も、初めて食べた桃が気に入ったようなので、今後も夏バテ気味の時などの水分補給に積極的に与えていこうと思います。
ただし、犬に桃を与えても大丈夫ですが、水分量が多いため、与えすぎると下痢などの症状を招くことがあります。また、糖分も多く含まれていますので、カロリーオーバーで肥満になってしまう可能性もあるため、与えすぎには十分に注意が必要です。
さらに、桃には皮や種といった犬に与えてはいけない部位があります。これらの部位はしっかり取り除き、誤食・誤飲のないように処理することが重要です。
そして、もし愛犬が持病を持っている場合は、桃を食べることによって思わぬ症状が現れる可能性もありますので、与える前に一度かかりつけの獣医師へ相談することをおすすめします。
相談する際は、オンライン診療であれば自宅から気軽に利用することが可能です。クレディセゾンが運営するオンラインサービス「セゾンのペットオンライン診療」であれば、オンライン診療が可能な病院を検索することも可能ですので、下記公式サイトより詳細をご覧ください。