「しいたけ」は犬が食べてもOK!豊富な食物繊維でスッキリ快便

犬
更新日:2023年08月23日
秋の味覚であるしいたけを「かわいい愛犬に食べさせたい!」と思っていませんか? 

 しいたけは犬が食べても大丈夫です。しかし、食物繊維が多く含まれているため、過剰摂取することで便秘や下痢など消化器官にトラブルを起こす可能性もあるため、与える際には、「少量にする」「細かく刻んで火を通す」などの注意が必要です。 

分量や与え方に注意すれば、しいたけは栄養豊富で良質な食材です。筆者の愛犬も便秘気味でしたが、しいたけを食べたせいか、翌日は久しぶりの快便でした。

本日は、クレディセゾンのペット事業編集部の筆者が飼っている愛犬に実際にしいたけを食べてもらい、その様子を詳しく観察しましたので、どのように愛犬にしいたけを与えて良いか悩んでいる飼い主の方は、ぜひ参考にしてみてください。

小型犬にしいたけを与える際の注意点

今回、しいたけを食べてくれた我が家の愛犬は、10歳のミニチュアダックスフントのナナです。しいたけを与えるのは初めてです。 

◆初めて見るしいたけを不思議そうに見つめるナナ
犬にしいたけを与えても問題はありません。しかし、ミニチュアダックスは小型犬であり、特にナナは食欲旺盛でがっつく癖があるので、カットするサイズや給与量に注意して食べさせました。
◆小型犬にしいたけを与える際の注意点
・生のままでは消化に悪いため、必ず火を通す
・のどに詰まらないよう、細かく刻む
・ある程度の大きさがある場合は、手持ちで噛みちぎらせる
・過剰に与えないよう、まずは1本から様子を見る
・初めて与える場合は、食後もしばらく様子を見る
特に初めて与える食材は、犬が食べても問題ないとされているものでも、アレルギーの可能性もありますので、過剰に与えないよう、少量からしっかり様子を見ながら食べさせることが非常に重要です。

しいたけの与え方

それでは、実際に我が家のナナに与えたしいたけについて、与え方などを詳しく説明します。

今回与えたしいたけ

今回ナナに食べてもらったしいたけは、特別なものではなく近所のスーパー「ベルク」で購入した長野県産の生しいたけです。大小様々なサイズがありますが、5cmほどの中くらいのサイズのものです。

購入したしいたけ

火を通して食べやすいように細かくカットする

しいたけに限らず、ドッグフード以外の食べ物をミニチュアダックスのような小型犬に与える際は、特にサイズや分量に注意が必要です。 

購入したのは生しいたけですが、生のままでは消化しにくいので、今回は8分ほどしっかりと茹でたしいたけをカットして与えました。

写真のように傘を薄切りとみじん切りにし、茎は除きました。味付けなどは一切していません。

◆食べやすくカットしたしいたけ
ナナはしいたけを食べるのが初めてということもあり、様子を見るために、与える分量は1本だけにしました。

実食のようす

火を通し十分に冷ました後、実際にナナに食べてもらいました。

みじん切りにしたものはフードボールで与える

みじん切りにしたしいたけは、フードボールに入れて食べさせました。目の前に差し出すと、一瞬匂いを確認した後に勢いよく食べ始め、あっという間にペロリと平らげてくれました。

◆勢いよく食べ始めるナナ
比較的香りの強いしいたけですが、特に気にする様子もありませんでした。また、水分を含んで細かく刻んだものなので、食中に特に違和感を覚えたり、直後にむせることもなくスムーズに完食しました。

◆スムーズにしいたけを完食 

薄切りにしたものは手持ちで直接与える

◆長さのある薄切りは手持ちで直接与える
◆長さのある薄切りは手持ちで直接与える
小型犬を飼われている方は、食材は細かく刻むかペースト状にして食べさせるのが一番良いですが、ある程度大きさのある食材を食べさせる際は、手で持って噛みちぎらせながら食べさせるのが、より安全でしょう。

焼きしいたけも問題なく完食しました

ちなみに、今回は茹でたしいたけを与えましたが、特に食後の問題もなかったため、2日ほど置いて焼きしいたけを与えてみました。焼きしいたけも、前回同様に細かく刻みました。

◆焼きしいたけも細かくカットして与える
しいたけを焼く際には、グリルやトースターなどで空焼きするのがおすすめですが、今回はフライパンで、ごく少量のオリーブオイルを使用して調理しました。油は犬が摂取しても大丈夫ですが、しいたけは油を吸い込みやすいため、使用する量は少量にとどめておくべきです。

焼きしいたけも、匂いなど気にする様子もなく完食してくれました。

しいたけを食べた翌日は快便に!

初めてしいたけを食べたナナですが、これまで便秘気味でコロコロうんちが続いていました。しかし、しいたけを食べた翌日のうんちは、量も質も久々の快便となりました。 

犬の消化時間は一般的に1224時間とされているため、時間的に考えてもしいたけの効果が現れたと考えられますが、まだ初回ですので、しばらくの間は普段のフードに混ぜながら、しいたけを定期的に与えて様子を見ていこうと思います。 

いずれにしても、しいたけは食物繊維が豊富なため、適量であれば腸内環境が改善され、便秘解消につながるメリットがありますが、一方でうんちが大きく硬くなり過ぎて、かえって排便しづらくなってしまう可能性もあります。

そのため、特に消化器官の弱い子犬や、ナナのようなシニア犬に与える際は、過剰摂取にならないよう分量に十分注意が必要です。

犬にしいたけを与えるメリットは腸内環境の改善

しいたけは低カロリーで栄養が豊富です。特に食物繊維は適切な量を与えることで、腸内環境の改善による便秘の解消などのメリットがあります。

また、しいたけに最も多く含まれるビタミンDにより、歯や骨を丈夫してくれる効果が期待できるので、丈夫な体を作る助けとなるでしょう。その他、しいたけに含まれる主な栄養成分は下記の通りです。
◆しいたけに含まれる主な栄養成分
・食物繊維
・ビタミンD
・カリウム
・βグルカン
・エリタデニン など

腎臓に疾患のある場合は、しいたけを与えることは避けるか、かかりつけの動物病院に相談する

しいたけにはカリウムが含まれますが、腎臓病などにより腎機能が弱っている場合、カリウムの排出がうまくできないことがあるので、もし愛犬が腎臓に疾患を持っている場合は注意が必要です。
「愛犬の腎臓に疾患がある場合は、しいたけをあげることは避ける、またはかかりつけの動物病院に相談しましょう。」
 
ーかまくらげんき動物病院 院長 石野孝先生よりコメントをいただきました。

犬にしいたけを与えてもOK!しかし与え過ぎには注意

今回、10歳のミニチュアダックスフントのナナに初めてしいたけを与えましたが、特に嫌う様子もなく食べてくれて、食後についても嘔吐・下痢などの不調を起こすこともありませんでした。

しいたけ効果と断言はできませんが、翌日の快便を見る限り、食べさせて良かったと感じました。


犬にしいたけを与えることに問題はありませんが、しいたけは食物繊維などの栄養が多い分、与え過ぎると栄養過多となって思わぬトラブルを招く恐れもあります。


特に小型犬、あるいは子犬やシニア犬に与える際は、必ず水分を含めて火を通し、少量ずつ与えるようにするべきでしょう。

そして、もし愛犬にしいたけを与えることに不安がある方は、一度獣医師へ相談することをおすすめします。相談だけであれば、初めてでもオンライン診療で自宅から医師へ相談ができます。

もし、かかりつけの病院がオンライン診療を実施していない場合は、クレディセゾンが運営するオンラインサービス「セゾンのペットオンライン診療」を活用すれば、オンライン診療を実施している病院を検索することが可能ですので、ぜひ試してみてください。