迷子猫の命綱!マイクロチップ装着の重要性をお伝えします
「猫が迷子になってしまった時のためにマイクロチップを入れた方がいいのかな?」「すでに飼っている猫にマイクロチップを装着する場合費用はどのくらいかかるのだろう?」と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
猫のマイクロチップ装着は数千円〜15,000円ほど費用がかかりますが、飼い猫が保護された場合、身元の確認をすることができ、戻ってくる確率を上げることが可能です。実は迷子になった猫が戻ってくる確率は0%に近いので、万が一に備えてマイクロチップの装着をしておくことは重要と考えます。
実際に筆者の猫が迷子になりかけた経験も踏まえ、マイクロチップの重要さをお伝えしたいと思います。
猫の脱走は頻繁にある!マイクロチップが必要と感じた筆者の飼い猫の体験談
筆者も猫を飼っているのですが、今まで2回脱走し、迷子になりかけていますのでその経験をお伝えします。
1回目は、猫だけを部屋に残し外出した時でした。換気のために窓を開け、網戸の状態にしていました。
約1時間後に帰宅すると猫の姿がありません。家中を探し回ったところ、網戸を破り外に出て、屋根の上で日向ぼっこをしていたのです!
写真は破られた網戸です。
なんとかお菓子でおびき寄せ捕獲しました…!
2回目は夜遅くに帰宅をした時でした。玄関の明かりがついておらず真っ暗だったのですが、玄関を開け家に入る際何かが足元を横切った感覚がありました。すかさず携帯のライトで外を照らすと、飼っている猫が玄関の外でこちらをじっと見ているのです!
急いで捕獲をし、それ以降は玄関の明かりを常につけています。
2回とも、もし猫がそのまま逃げてしまったら見つけることは難しかったと感じています。
このように、筆者は猫を約4年間飼っているのですが、2回迷子になりかけています。猫を飼っている方はヒヤリとした経験があるのではないでしょうか。思わぬタイミングで飼っている猫が迷子になることがあるのです。
やはり迷子になった時のためにマイクロチップの必要性を強く感じ、その後マイクロチップの装着を行いました。
マイクロチップの装着が義務化
改正動物愛護管理法が施行され、令和4年6月1日以降に新たに飼い主になる場合、ブリーダーやペットショップ等で購入した犬や猫にはマイクロチップが装着されており、新たな飼い主の情報に変更する登録が義務となりました。
また、すでに犬や猫を飼っている飼い主に対してのマイクロチップの装着は努力義務とされています。
猫のマイクロチップ装着率は20.3%
アイペット損害保険株式会社が出した調査では、2022年度における猫のマイクロチップ装着率は20.3%と、前年2021年度の15.3%から5%増加しています。
犬の装着率39.1%と比較すると約半分に留まっていますが、犬の装着目的の半数以上が「義務であること」に対し、猫の飼育者は災害時への対応や迷子防止の目的で装着している方も多いようです。
マイクロチップについて
マイクロチップには、世界で唯一の15桁の数字 (ISO規格の個体識別番号)が記録されており、この番号を専用のリーダー(読取器)で読み取ることで登録された飼い主のデータを確認することができます。
ちなみにGPS機能はついていないため、居場所が追跡できるわけではありません。
マイクロチップの5つのメリット
<マイクロチップを装着する5つのメリット>
①迷子・逃走時に保護された場合、身元確認ができる
②動物愛護相談センターに保護された場合、殺処分を防ぐことができる
③1度体内に埋め込めば、半永久的に読み取りが可能である
④ペット保険会社によっては、保険料が割引になる
⑤埋め込むマイクロチップによっては読み取るだけで体温計測ができる
迷子・逃走時に保護された場合、身元確認ができる
最大のメリットは、自身の猫が迷子や逃走し保護された場合、自身のもとに帰ってくる確立がかなり高くなることです。
マイクロチップを装着した猫が愛護センターや動物病院などで保護された場合、専用のリーダーで読み取ることで身元の確認ができ、登録されている飼い主のもとへ連絡をすることができます。
しかし、猫は散歩等外に出す機会があまりないため、「迷子・逃走することなんてほとんどないのでは?」と思っている方もいるのではないでしょうか。
環境省が公表しているデータによると、2021年4月1日~2022年3月31日に動物愛護相談センター等に引き取られた所有者不明の猫は約25,000匹です。捨て猫なども含まれているためすべてが迷子猫ではありませんが、筆者の経験をお伝えしたように、猫の脱走は珍しいことではなく、しっかり対策をする必要があります。
ペット保険の保険料が割引になる場合がある
迷子になった時に飼い主のもとに戻ってくる確立を上げるだけでなく、保険会社によってはマイクロチップ割引があります。日本ペット少額短期保険の場合は、年間600円が割引となるようです。ただし、動物病院でのマイクロチップ装着費用はペット保険の対象外となりますので注意してください。
ぜひこれから保険の加入を検討している・すでに加入している方は参考にしてみてください。
また、病院に専用のリーダーがあることが前提となりますが、埋め込むマイクロチップの種類によっては読み取るだけで体温が計測できるものもあります。直腸で計測するよりも猫のストレスを軽減できると考えます。
マイクロチップの3つのデメリット
<マイクロチップを装着する3つのデメリット>
①マイクロチップのデータを確認するには専用の機械が必要
②登録情報に変更があった場合はその都度変更が必要
③動物病院で処置を行うため、猫のストレスになる可能性がある
最大のデメリットとしては、マイクロチップを読み取る専用のリーダーが必要になるため、その機械を所有している施設に保護されない限り読み取りができないことが挙げられます。また、動物病院に連れていき装着することになるため猫が少し痛みを感じたりストレスになったりする可能性があります。
しかし避妊手術などと一緒に装着してもらうことで、避妊手術のための麻酔もしているのでマイクロチップ装着のストレスを軽減することができると考えます。
心配な方は、かかりつけの動物病院へ相談してみましょう。
デメリットもありますが、1度装着してしまえば外れることもなく猫の体にもほとんど負担がないので、装着するデメリットよりもメリットの方が大きいと言えるでしょう。
猫にマイクロチップを装着する時の費用は数千円~15,000円程度
<必要な費用>
・動物病院でのマイクロチップ埋め込み費用(数千円~10,000円前後)
・登録手数料(オンライン申請:300円/書類郵送申請:1,000円)
マイクロチップ自体は無料ですが、マイクロチップを動物病院で埋め込むための埋め込み費用と登録手数料が必要になります。埋め込みにかかる費用は動物病院によって違うので、心配な場合は事前に病院に確認しておきましょう。筆者の場合は6,000円ほどでした。
登録手数料はオンライン申請の場合300円、書類での申請の場合は1,000円がかかります。
埋め込み費用と登録手数料合わせて数千円~15,000円程度です。
また、町田市や横浜市など補助金が出る市区町村もあります。気になる方は補助金の有無や条件等ご自身の住んでいる市区町村にぜひ問い合わせてみてください。
マイクロチップ装着の流れ
①動物病院でマイクロチップの埋め込みをしてもらう
②30日以内に飼い主のデータ登録を行う
①動物病院でマイクロチップの埋め込みをしてもらう
装着は動物病院等で獣医師又は獣医師の指示のもと愛玩動物看護師が専用の注射器を用いて、首の後ろの皮下に埋め込みます。
装着後きちんと装着できているか専用のリーダーで確認し、装着完了です。
完了したら、動物病院から「マイクロチップ装着証明書」が発行されます。この証明書は飼い主データを登録する際必ず必要になるので、大切に保管してください。
30日以内に飼い主のデータ登録を行う
装着が完了したら、30日以内に飼い主情報の登録を行います。
飼い主データの登録方法は書類申請とオンライン申請の2種類があります。
書類申請よりも、オンライン申請の方が料金も安く自宅で簡単にできるのでおすすめです。
<登録申請方法>
【オンライン申請】
①登録用ホームページ(
https://reg.mc.env.go.jp/)にアクセスします。
②マイクロチップ情報の登録を押し、必要情報を入力しマイクロチップ装着証明書のデータを添付します。
③カードまたはコード決済にて登録料
300円を支払います。
④登録が完了したらダウンロードおよびメール送信で発行されます。データが消えないよう大切に保管してください。
【書類申請】
①登録書類を病院から受け取り、登録料
1,000円を支払います。コンビニか郵便局で支払いが可能です。
振込手数料はコンビニよりも郵便局の方が高いので、コンビニでのお支払いがおすすめです。
②登録料の支払いが完了したら、記入した登録申込用紙と病院から発行されたマイクロチップ装着証明書を指定登録機関の
公益社団法人日本獣医師会に送付します。
③データの登録が完了すると登録証明書がはがきで届きます。無くさないよう大切に保管してください。
まとめ
・室内で飼っているからと言って猫が迷子にならないとは限らないのでマイクロチップを装着するべき
・マイクロチップ装着費用は数千円~15,000円
・装着も登録も簡単にできる!
「家で飼っている猫が迷子になることは無いだろう」、「マイクロチップ装着はしなくてもよいのでは」と思っていませんでしたか?
思わぬタイミングで飼っている猫と一生会えなくなってしまうかもしれません。万が一迷子になってしまったとしても、自分のもとに帰ってくるように、今のうちにマイクロチップ装着をしておきましょう。
この記事の筆者:ペット事業編集部
クレディセゾン2020年入社
幼いころより、亀・ウサギ・犬など様々な動物とともに暮らしてきました。
現在はパグと猫(キジトラ)と一緒に生活しています。
2022年より動物事業を担当しております。